引き出しに溜まった名刺の束。展示会で集めた数百枚。名刺は「捨てられないが活用もされない」資料の代表格です。
必要な連絡先を探すのに10分かかる。担当者が異動すると、その人の名刺は誰にも使われないまま眠る。名刺の価値は、探せる状態になって初めて生まれます。
本稿では、名刺を一括でデータ化する方法と料金の目安、顧客管理に活かすための整理の考え方を解説します。
なぜ紙の名刺は活用されないのか
名刺は受け取った時点では価値がありますが、時間が経つほど検索できない在庫になっていきます。
探せないから使われない
名刺入れやファイルに保管された名刺は、五十音順や業種順に並べていても、目的の1枚を探すのに時間がかかります。
「あの会社の担当者、名前は忘れたが確かに名刺をもらった」という状況では、束を1枚ずつめくるしかありません。この手間が、活用を止めます。
個人の引き出しに埋もれる
名刺は受け取った本人が保管するため、組織として共有されません。担当者が異動・退職すると、その人が築いた接点ごと失われます。
会社としての資産であるはずの人脈が、個人の引き出しの中で使われないまま終わってしまいます。
手入力は続かない
名刺管理アプリに1枚ずつ登録する方法もありますが、枚数が多いと現実的ではありません。数百枚を撮影して修正する作業は、途中で止まります。
結果として「いつかやる」まま、名刺は増え続けます。
データ化するとどう変わるか
名刺をデータ化すると、探す作業がなくなり、組織で共有できる資産になります。
会社名・氏名で即座に検索できる
OCR処理を施したデータなら、会社名や氏名で検索してすぐに該当の名刺を見つけられます。記憶が曖昧でも、断片的な情報から辿れます。
顧客管理システムに取り込める
データ化した名刺情報は、顧客管理システムや営業支援ツールに取り込んで活用できます。既存の顧客データと突き合わせれば、接点の有無も確認できます。
組織全体で共有できる
個人保管だった名刺を一元化すれば、誰がどの企業と接点を持っているかが可視化されます。異動や退職があっても、人脈は組織に残ります。
名刺データ化の料金の目安
名刺のデータ化は、まとめて1つのデータにするか、1枚ずつ分けるかで料金が変わります。当社の料金を例にご紹介します。
まとめて1データにする場合
同一サイズ50枚以上を1つのデータにまとめる場合、1枚あたり80円(両面)です。50枚未満の場合は1枚120円になります。
保管や一覧確認が目的なら、この方式がもっとも経済的です。
1枚ずつ個別データにする場合
1枚ごとに別のデータにする場合は、1枚あたり160円(両面)です。50枚未満なら240円になります。
この方式では、1枚ごとのデータに氏名やタイトルが入ります。顧客管理システムへの取り込みや、個別に参照する用途に向いています。
データの仕様と割引
納品データはフルカラー・600dpi・PDF形式で、OCR加工が付いています(JPGでの納品も可能です)。原稿に合わせて解像度や色を調整して仕上げます。
総数1,000枚以上の場合は割引の対象になります。作業期間は基本10営業日に、100枚あたり1営業日を加算した日数が目安です。
どちらの方式を選ぶべきか
料金差が2倍あるため、用途から逆算して選ぶのが合理的です。
保管・一覧が目的ならまとめて1データ
「捨てられないので残しておきたい」「たまに見返す程度」という用途なら、まとめて1データで十分です。単価が安く、枚数が多くてもコストを抑えられます。
顧客管理に使うなら1枚ずつ
システムに取り込む、個別に検索して参照する、担当者ごとに振り分けるといった運用をするなら、1枚ずつのデータ化が適しています。
氏名がデータに入るため、ファイル名から目的の名刺を特定できます。
混在させる方法もある
重要な取引先だけ1枚ずつ、それ以外はまとめて1データにするという使い分けも可能です。全点を高い単価にする必要はありません。
依頼前に確認しておくこと
事前の整理で、料金と仕上がりが変わります。
枚数とサイズを揃える
料金は同一サイズ50枚以上が基準です。名刺は規格サイズが多いですが、変形名刺が混ざっている場合は分けておくとスムーズです。
個人情報の取り扱いを確認する
名刺は個人情報を含む資料です。委託先の管理体制を確認しておくことが重要になります。
当社では全ての作業を国内の自社施設内で行い、海外への再委託はありません。データ化後の原本は、ご指定がなければ機密文書溶解処理として無料で処分します。
原本の返却をご希望の場合は、返送手数料と送料(100サイズ箱1梱包あたり)が必要です。
OCRの精度には限界がある
名刺はデザインやフォントの自由度が高く、装飾的な書体やロゴと重なった文字は認識精度が下がります。
OCR加工は付いていますが、認識率を保証するものではありません。重要な取引先の情報は、データ化後に目視で確認することをおすすめします。
名刺以外もまとめて依頼できる
名刺と同じ料金体系で、はがきや年賀状のデータ化にも対応しています。
年賀状は、住所録として活用したい場合や、過去のやり取りを記録として残したい場合にデータ化されることがあります。名刺と一緒に依頼すれば、枚数がまとまって割引の対象になりやすくなります。
>>少量の書類をスポットで依頼する方法はこちらで解説しています。
まとめ
名刺は、探せない状態では活用されません。データ化して検索できるようにすることで、個人の引き出しから組織の資産に変わります。
料金は、まとめて1データなら1枚80円、1枚ずつ個別データなら160円が目安です(いずれも同一サイズ50枚以上・両面)。用途から逆算して選ぶのが合理的です。
名刺は個人情報を含むため、委託先の管理体制の確認も欠かせません。当社は国内の自社内で一貫処理し、原本の処分まで対応します。
まずは手元の枚数をお知らせいただければ、お見積もりをご提示します。少量からお試しいただくことも可能です。
>>機密性の高い書類の電子化と原本処分についてはこちらをご覧ください。